揃いのユニフォームで調理や接客をにこやかにテキパキこなす3人のスタッフのひとりが26才の若き店長藤井慎太郎さん。30席ほどある決して狭くはない店内の細やかな目配り気配りに余念がありません。群馬県から上京し近隣の国士舘大学へ。在学中のアルバイト先が同経営の系列店でした。やりがいを持って4年間働くなかオーナーの経営理念に共鳴、接客に料理づくり、働く仲間との時間も楽しく、迷うことなく就職することを決めました。これまでの現場経験はすでに8年、店長を任されるまでになりました。
「飲食店は労働時間も長いし大変なことも多い業界ですが、それを超えた楽しさとやりがいがあります。若い子たちに『あそこで働いてみたい』って言ってもらえるような店を目指して、店舗運営を行っています。スタッフがプロ意識を高く持ちながら気持ち良く働ける店にすることがお客さんの居心地のよさになると実感しています」
毎日のように通っても飽きのこないようにと幅広い洋食メニューを展開しています。人気の泡カプレーゼを始め、店のカジュアルな雰囲気をいい意味で裏切る、お酒にぴったりのしっかりしたビストロ料理はもちろんのこと、パスタやピザも種類豊富に提供。ワインセラーにて常時20種類のボトルワインも用意しています。さまざまなタイミングで足を運んでくれたお客さんとのせっかくのご縁をつなげたいとランチから夜の12時まで通しでの営業も続けています。
「先日いらしたご家族連れらしいお客さんが、お誕生日と合格の祝いをされている様子でした。ご予約は承っていなかったのですが、お祝いのサービスプレートをサプライズでご提供させていただいたんです。とっても感激してくださって、僕も嬉しくてたまりませんでした。目の前のお客さんに喜んでいただけるのはほんとにやりがいです。料理の美味しさはもちろんのこと、お客さんの気持ちをくみとることができるのがいい店だと思います。お客さんがいついらしても『来てよかった』と満足していただけるような店づくりを追求していきます」
地域の口コミでじわじわとお客さんが増えている喜びもありながら、まだまだ試行錯誤の日々。ビストロの敷居を下げつつ雰囲気のよさはとことん高めたい、テーマである「誰でも」に愛される店をより体現するための挑戦が続いています。
「2階なのでふらっと入りにくいかもしれませんが、是非のぞいてほしいですね。小さなお子さんから年配の方までこの地域の人が誰でも知っている上町の定番の店になるのが目標です。『今日は碧い月にしよう』って選択肢に入れてもらえたらと思っています」