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あきない世田谷

信夫武人さん

NPO法人 都民シルバーサポートセンター

オープン日:2021年4月1日
超高齢化が進み65才以上の5人に1人はお一人様世帯となった日本、今現在の生活そしてこれからに、さまざまな悩みや問題を抱える高齢者ご自身またはその家族が増えています。自分自身または高齢の家族に何かがあったとき、気に掛かることがあるとき、「まずどこに何を相談したらいいかわからない」といった最初の壁に突き当たる人も多いはず。そんなときの「駆け込み寺」の役割を果たしているのが同NPO法人です。各分野の専門家が問題解決に向けて親身にサポートしてくれます。

「福祉の情報源である区報の文字も年配の方にはどうしたって小さいし、困りごとがあってもご自身で行政のいろいろな窓口を回るなんてとてもとても。身体の状態が悪かったらなおさらのこと。ここが果たすべき役割はとても重要だと思っています」

問題解決に導ける窓口を一本化することで高齢者やご家族の負担をぐっと軽減したい、その思いで同NPO法人を立ち上げたのが理事長の信夫武人さん。17年間司法書士法人に勤務、担当していた不動産登記や相続登記の業務を通じて高齢者とそのご家族に起こるさまざまな問題を目の当たりに。身近な法律家としてより自分が役立つことはできないかと、その活動に感銘を受けた(一社)日本シルバーサポート協会に転職。「並大抵では出来ない」と痛感した福祉の精神あふれる現場で経験を重ね、同NPO法人の設立に至ります。

「当時、おひとりで自暴自棄になり自宅の管理がまったく出来なくなってしまった方と出会いました。自宅に何度も足を運び説得を重ね、施設入居されることに。出会った頃は口も聞いてくれなかったその方から『信夫に会わなければ死んでいた。息子だと思っている』と。それまでの苦労が吹き飛びました」

認知症、介護、後見、独居、遺言、相続など高齢者にまつわる問題は複雑に絡み合い、孤独死、空き家問題などさらなる社会問題も生んでいます。それらを出来る限り未然に防ぎたいと弁護士、司法書士、行政書士、社会福祉士、介護福祉士など各専門家が連携し、相談員としてサポートを続けながら問題解決に向けて士業・企業に引き継いでいます。介護施設入居や在宅介護に関して、認知症への不安など、多岐にわたるさまざまな相談ごとが日々、寄せられています。

「僕自身も祖父母に随分可愛がってもらいました。昔、町会長で地域を盛り上げていた祖父は亡くなり、96才になる祖母を70代の両親が介護しています。現在の高齢者の皆さんは戦中、戦後の混乱期を生き抜き、日本という国を押し上げてきた世代の方たちです。人生の最後はその方が納得いくカタチで迎えてもらいたい、携わる家族も幸せであってほしい。その使命感が活動の原動力になっています」

老後に関する不安ごとをテーマにした無料セミナーも区内各地を中心に精力的に実施しています。エンディングノートや遺言状の作成などが欧米とは異なり日本ではまだまだ抵抗感がもたれているなか、元気なうちの「終活」が同NPO法人のテーマとしている「今と、その先のありがとうへ」につながることを伝えています。

「誰もが最後の時まで自分らしく生きられる社会づくりに貢献したいと思っています。相談は無料ですから、どうか気軽に頼ってお尋ねください。お話を丁寧に伺い、納得いくまでご説明させていただきます」

NPO法人 都民シルバーサポートセンター

最寄駅
東急田園都市線 ・世田谷線 三軒茶屋駅 徒歩7分
住所
世田谷区太子堂5-16-9 太子堂壱番館1階
TEL
0800-222-3008
営業時間
9:00〜17:00
定休日
土曜・日曜・祝日

営業時間、定休日など変更されている場合もありますので、お店のウェブサイトなどでお確かめください。