同業界で業績を伸ばし続けている「アールクリーニング」。その本社と研修施設、何十台もの車両が八幡山に集約されています。日々サービススタッフが近隣遠方のお客さんのご自宅に向かっています。
社長の穂積さんは元営業職のサラリーマン。8年が経ったころ、ゼロからの出発で出来る何かで起業をしてみたいと、思いついたのが当時まだ需要が限られていたハウスクリーニング業界でした。
「自分は負けん気とコミュニケーション能力には自信がありましたが(笑)、お金もなくて、人脈もなくて、資格もなくて。ひとりで始められて、わかりやすく人さまに喜んでもらえる仕事を手掛けたいと思いました。終身雇用が当たり前でなくなり、共働き世帯がどんどん増える世の中、『これだ』と。僕自身片付け好きの綺麗好きなので、清掃業にマイナスのイメージもなかったですね」
起業を前提に現場で経験を積むなか、誰でも起業しやすい業界である反面、生き残りも厳しく、不動産管理会社からの下請けをメインに細々と商売を続けているところが多いことに気づかされました。
「やるからには自社できちんとスタッフを雇用して一般のお客さまから直接ご依頼をいただき、派遣する。その仕組みと教育をきちんとしようと思いました。当たり前ですが、自分の家族、いや誰もが『お金を払っても来てもらって良かった』『また頼もう』と思えるサービスを体現しています。家庭では難しいプロの技術と感じのいい清潔感あるスタッフ、そして出来るだけ安くといったところに尽きると思います」
ホームページでの丁寧な情報発信、適性あるスタッフの採用と教育。技術のみならず人としての立ち振る舞いもしっかり身に付けたサービススタッフのみをご家庭に派遣。無形商材だからこそ信頼の積み重ねが心底重要だと実感しているそう。
「現場に出ていたころ、お客さんに随分可愛がってもらった思い出があります。言って見ればたかが掃除なんです。でも的確な仕事をすれば、自分の働きに直にお礼を言ってもらえますから。やりがいありますよね。ネット上の口コミでも高評価をもらえて社員一同励みになっています」
エアコン、レンジフード、風呂やトイレ等の定番の場所ごとの掃除から、時間単位でお困りごとに対応するお得な「ちょこっとプラン」も展開。使い勝手がよく、かゆいところに手が届くサービスプランをどんどん増やしています。
「このまちを拠点に選んだのは正直たまたまです(笑)。この先も広い商圏を持たないとやっていけない仕事ではありますが、商店街に加盟してまちのことを知ったり、顔が繋がったりするようになり、まちに愛着が湧いてきました。近隣の皆さんに覚えてもらって使ってもらって、『アールクリーニングいいわよ』、なんてリアルな口コミでお客さんが増えたら嬉しいです」